メンズのトレンドはレディースほどに移り変わりの変動がありません。
近年のジェンダーレス・サステナブルの流れに加えて今年は“ストリートの終焉”を表現するブランドも多く感じました。
良いものを長く着るというエコの観点から、ストリート風のオーバーサイズファッションは収束に向かい、スリムなテーラリングやスキニーパンツ、ファーや手刺繍などでエレガンススタイルの提案が見え始めています。
◎2020AWのキーワード 前回のレディース編でお伝えしたとおり、「クラシック回帰」「ブルジョワジー」 「70s・80s・90s」がキーワード。
【パターン】
■ アニマルレオパードやゼブラなど様々なアニマル柄を起毛素材に描きコーディネートの一部に差し込むのが今季らしい使い方です。
■ チェック
ほかのアイテムの引き立て役となるような、ベースとして使われる目の細かいプレードや千鳥格子が主流です。
■ 幾何学模様
インパクトのある柄ですが、用いられるモチーフが単調なため洗練された印象になり、ハイクラスさを演出します。
【カラー】
■ クラシックブルー2020年のカラーオブザイヤーに選出されたクラシックブルー。
目立つカラーではないため取り入れやすく、冬の暗くなりがちなコーディネートに差し色になります。
■ レッド
クラシックブルーとは対照的なレッドですが、こちらは差し色というよりは全身やメインカラーとしてぜひ取り入れていきたいカラーです。
■ パープル系
ジェンダーレスの流れに乗って、ピンクやヴァイオレットなどパープル系のカラーが男女の垣根を越えて注目色になりました。
【マテリアル】
■ ファーファー小物やファーアウターなどがブルジョワな雰囲気です。
これまではメンズのトレンドに上がることは多くはなかったのですが、ジェンダーレスの風潮の影響を受けているようです。
■ デニム
春夏ほどではないがまだまだ人気継続中です。
ベルベットなど起毛素材と合わせることで季節感を演出していました。
■ レザー
セットアップやロングコートなど広範囲をレザーで覆うスタイリングがトレンドです。
エコレザーを使用するブランドが増えてきています。
■ 異素材ドッキング
近年注目度が高く、存在感があります。パイソン×カーフ、デニム×コットンツイルなど、ブランドごとで様々な組み合わせが見られました。
【デザインデティール】
■ ユーティリティミリタリーウェアやワークウェアから着想を得たユーティリティアイテムがエレガントなスタイルにも組み込まれるほどにポピュラーになりました。
■ ボリュームコントラスト
ビッグシルエットのトップスにスリムパンツなどの上から下に向かってスリムになっていくメリハリのあるスタイリングが個性的で今期にぴったりです。
■ アシンメトリー
派手に非対称にするというよりは、シンプルに纏えるミニマルなアシンメトリーが多く見られました。
スリムシルエット 20年前にエディ・スリマンがスリムシルエットをメンズの主流トレンドに確立させ、2020年の今その波がまたやってきています。
【トレンドアイテム】
■ ショートパンツ太ももを見せるスタイルが人気です。ハイソックスやロングブーツと合わせるルックが多数ありました。
■ ロングレザーアウター
膝くらいまでのロング丈が特にトレンド。ラグジュアリーな襟にファーがあるものから、カジュアルな裏ボアまで多様です。
■ ロングベルト
5年ほど前から度々ランウェイに現れるロングベルトですが、今シーズンはアウターと一体化したデザインのものがフレッシュでした。
■ ネックウォレット&ネックポーチ
お金とカード・スマホが入るくらいの小さなポーチを首から下げるスタイリングがトレンドです。
手荷物のミニマル化の流れに乗っています。
今回はここまでです。
お読みいただきありがとうございました!