「クラシック回帰」
引き続き継続しているトレンドの一つです。
今シーズンは英国のヴィクトリアン調やエドワーディアン調に加え、ジョッキー風やテーラードなどマニッシュな装いも多く打ち出されています。
「ブルジョワジー」
クラシック回帰と連なるテーマですが、上質な素材を用いたアウターやニットなどのアイテムを取り入れるモダンかつタイムレスなスタイルへとランクアップさせ、「良いものを永く着る」という価値観を訴求させています。
「70s・80s・90s」
様々なブランドのコレクションで、70sのボヘミアン調・80sのバブル時代風、90sのグランジスタイルなどそれぞれの時代のテイストを盛り込んだアイテムが多く見受けられました。
「フェティッシュ」
素肌に着るジャケット、ラテックス素材、セクシーなトータルブラックなど、フェティシズムな表現も多数ありました。ジェンダーレスの時代に、自立した女性強さを感じさせます。
◎コレクションから読み取る2020AWのトレンド
【パターン】
■ チェック伝統的なタータンをはじめ、グレンチェックやガンクラブ、ウィンドウペンなど様々なチェック柄が登場。
ミュウミュウなどで見られたバイアスチェックに90sのテイストを感じました。
■ 王道アニマル
今期はレオパードとパイソンがメインのアニマル柄。
SSではサステナブルの観点から自然とリンクさせていましたが、AWのアニマル柄はモード・シャープな表現です。
■ フラワー
ブラックベースやダークトーンのパレットを用いたフラワーパターンが多く、辛口で大人向けなイメージを抱かせます。
【カラー】
■ オールブラックレザーやサテン、ラテックスなどのツヤ感のある素材が目立ちました。
ヘッドピースからシューズまで全てをブラックにまとめ、エッジィなコーディネートで奥行きを出すのがポイント。
■ レッド
原色のレッドのドレスを一枚で纏うルックが際立っていました。
鮮やかなレッドを品よく華やかに着こなすのが今年らしくなりそうです。
■ セルリアンブルー
2020年のカラーオブザイヤーになったブルーの中でも夏の海のようなセルリアンブルーに注目が集まりました。
こちらもワントーンコーデがふさわしく、ファーやベルベットなど冬素材での提案が新鮮です。
■ ウィンターパステル
春夏にトレンド入りしたシャーベットカラーが引き続き人気です。
ドレスやブラウスなどはもちろん、硬く見えがちな素材やジャケット・クラシックなコートなどのメンズライクなアイテムにあてたスタイルもおすすめです。
【マテリアル】
■ ベルベットクラシックで高貴な印象をもたらすベルベットは秋冬の定番ともいえる素材ですが、今年は明るいカラーや異素材との組み合わせなど、軽やかに着られる提案が多いです。
■ シアー
シフォン・オーガンジー・ローゲージニットなど、シアー素材の人気が春夏から引き続いています。
昨今のファッション界で謳われる「自立した女性」のイメージとして一翼を担っています。
■ シャイニー
華やかだった80年代を彷彿させる「キラキラ」が続々登場
ラテックス、ラメ糸、スパンコールが目新しく、バッグやシューズ等小物から取り入れたいマテリアルです。
【デザインディティール】
■ フリンジ今年の秋冬は目新しいながら多く登場していたのがロングのフリンジ。バッグからアウターまで本当によく見かけました。
動くごとに揺れて元気をくれるフリンジは、重い素材とのコーディネートがよく合います。
■ ステートメントスリーブ
大胆なまでに膨らませたパフスリーブも目玉アイテムです。
フェンディのように肩の下からボリュームを持たせたシルエットなら肩幅が広く見えずにすっきり着られます。
■ セットアップ
長くトレンドに上がり続けているセットアップ。 マニッシュなテーラードジャケットとワイドパンツでの提案が新鮮です。
ミニスカートやショーツのセットアップも多く見られました。
■ ウエストマーク
ボリューミーだったりかっちりとしたアウターの上からベルトを巻くのが今年らしいコーディネート。
腰の曲線を見せることで、大人の女性のスタイルへランクアップさせます。
【トレンドアイテム】
■ ケープ・ポンチョ手元はインナーやレザーグローブで遊びを利かせられるし、裾からプリーツスカートやロングブーツを覗かせればレディシックに仕上がります。
■ ファートリムアウター
エコファー・エコレザーを使ったものが多く、ポップなスタイリングにも合わせられます。
■ くしゅくしゅブーツ
アウターやミドル丈スカートからのぞかせたボリューミーなブーツが印象的で、秋冬のアイコンになりそうな予感です。
■ スリットボトムス
ロングドレスやタイトスカートにスリットを深く太ももまで伝わせ、色気漂う見せ方が旬。
今回はここまでです。 お気に入りのトレンドは見つかりましたでしょうか。
次回は「2020AWトレンド メンズ編」をお送りいたします。
それではここまでお読みいただきありがとうございました。