2025.5.20
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ロレックスの人気モデルのひとつである「サブマリーナ」はダイバーズウォッチの先駆けであり、後に発表される「シードゥエラー」や「ディープシー」のベースにもなっています。これらのダイバーズウォッチはロレックスの防水性能の向上とともに進化してきましたが、外観やデザインが非常によく似ているため、違いがわかりにくいという方も多いのではないでしょうか。本記事では「サブマリーナ」「シードゥエラー」「ディープシー」の違いについて、防水性能やデザインなどの観点から詳しく解説します。
「サブマリーナ」は1953年に誕生したロレックスを代表するダイバーズウォッチです。ここでは、その「サブマリーナ」の歴史と特徴について詳しく紹介します。
「サブマリーナ」の歴史は、1926年にロレックスが世界初の完全防水ケース「オイスターケース」を開発したことに始まります。1953年に水深100mの防水性能と潜水時間を測定するための回転ベゼルを搭載した初代モデルである「Ref.6204」が完成し、翌1954年に世界初のダイバーズウォッチとして公式に発表されました。その後数多くのアップデートを経て現行モデルでは300m防水を実現しており、 プロ仕様のダイバーズウォッチとして揺るぎない地位を確立しています。
「サブマリーナ」の最大の特徴は逆回転防止ベゼルです。このベゼルは一方向にしか回らない設計となっており、潜水時の経過時間を安全に計測することができます。また、「トリプロックリューズ」を採用している点も大きな特徴で、ケースの気密性を向上させることで高い防水性を実現しています。さらに、文字盤には発光素材のクロマライトが塗布されているため、暗い水中でも正確な時刻を瞬時に把握することができます。
「海の居住者」という意味を持つ「シードゥエラー」は、「サブマリーナ」の上位モデルとして誕生したダイバーズウォッチです。ここでは、「シードゥエラー」の歴史と特徴について紹介します。
「シードゥエラー」は、フランスの海洋調査会社コメックスとロレックスの共同開発により1967年に誕生しました。当時、深海での作業時に「サブマリーナ」の風防が破損するというトラブルが発生していたことから、より高い防水性能を持つモデルとして「シードゥエラー」の開発が進められました。初代モデルである「Ref.1665」は610m防水を実現し、1978年に登場した「Ref.16660」では1,220m防水にまで進化を遂げました。2008年には3,900mという驚異的な防水性能を備えた「ディープシー」が登場し、2022年に発表された「ディープシー チャレンジ」では業界トップクラスの11,000m防水を実現しています。
「シードゥエラー」の最大の特徴は、ケースサイドの9時位置に搭載された「ヘリウムガスエスケープバルブ」です。このバルブは深海潜水時に時計内部に侵入したヘリウムガスを自動で排出する仕組みとなっており、これにより減圧時の破損を防ぐことができます。さらに「ディープシー」シリーズでは「リングロックシステム」という特殊なケース構造を新たに採用し、航空宇宙産業で使用される窒素合金ステンレススチール製のセンターリングや厚さ5mmのドーム型サファイアクリスタルによって約3トンもの水圧に耐えられる設計となっています。
外観的には大きな差がないように見える「サブマリーナ」と「シードゥエラー」ですが、防水性能やベゼルの目盛りなどに細かな違いがあります。ここでは、それぞれの違いについて詳しく紹介します。
「サブマリーナ」のベゼルには、潜水時間を計測するための目盛りが最初の15分間のみ刻まれています。一方、「シードゥエラー」はより長時間の深海潜水を想定して作られているため、ベゼルの全周に分刻みの目盛りがあります。
現行の「サブマリーナ」には300mの防水性能があるのに対し、「シードゥエラー」にはその倍以上の610m~1,220mの防水性能が備わっています。さらに「シードゥエラー」には深海潜水時に時計内部に入り込んだヘリウムガスを自動で排出する「ヘリウムガスエスケープバルブ」が搭載されており、より深い水深に対応できるように設計された「シードゥエラー」ならではの特徴と言えます。
日付表示部分の拡大レンズである「サイクロップレンズ」は「サブマリーナ」には標準装備されているものの、「シードゥエラー」の2017年以前のモデルには採用されていませんでした。「サイクロップレンズ」が深海での高い水圧に耐えられなかったために2017年までは未採用でしたが、技術の進歩に伴って「Ref.126600」以降のモデルには標準装備されるようになりました。
「サブマリーナ」の現行モデルのサイズは41mmとなっており、過去には37mmや40mmのモデルもラインナップされていました。「シードゥエラー」は2017年までは40mmでしたが、2017年以降は43mmにサイズアップしてよりボリュームのあるサイズ感となりました。
「シードゥエラー」には、ウェットスーツと合わせて着用することを想定した「フリップロックエクステンションリンク」が搭載されています。このシステムによってウェットスーツの上からでもブレスレットの長さを簡単に調整することができ、より本格的な潜水を想定した「シードゥエラー」ならではの機能と言えるでしょう。
「ディープシー」も「サブマリーナ」と同じダイバーズウォッチでありながら、その性能や仕様には大きな違いがあります。ここでは、「サブマリーナ」と「ディープシー」の違いを紹介します。
先述したように「サブマリーナ」のベゼルの目盛りは最初の15分間のみとなっていますが、より長時間の深海潜水を想定した「ディープシー」では「シードゥエラー」と同じようにベゼル全周に分刻みの目盛りが刻まれています 。
「サブマリーナ」の防水性能は現段階で300mまでですが、「ディープシー」は「リングロックシステム」という特殊なケース構造を採用することで3,900mという圧倒的な防水性能を実現しています。 さらに、2022年11月に発表されたオールRLXチタン製の「ディープシー チャレンジ」では驚異の11,000m防水を達成し、2度のマリアナ海溝への潜航を記念してケース裏にはその2つの日付が刻まれています。
「サブマリーナ」の日付表示部分には「サイクロップレンズ」が搭載されているものの、「ディープシー」では深海の高水圧による破損のリスクを考慮して採用されていません。 当初「シードゥエラー」でもこのレンズは採用されていませんでしたが、技術の進歩によって2017年からは標準装備されるようになったため、将来的には「ディープシー」にも採用されるようになるかもしれません。
「ディープシー」はその圧倒的な防水性能を実現するため、「サブマリーナ」や「シードゥエラー」よりも大きい44mmケースを採用しています。11,000mの防水性能を誇る「ディープシー チャレンジ」では50mmの重厚感あるケースが採用され、より高い水圧に耐えられる堅牢な作りとなっています。
中古ブランドショップのALLU(アリュー)ではロレックスの人気モデルを数多く取り扱っており、本記事で紹介した「サブマリーナ」や「シードゥエラー」などが入荷することもあります。オンラインショップで気になった商品を店頭に取り寄せて実際に着用することもできるため、ロレックスのダイバーズウォッチをお探しの場合にはぜひALLU(アリュー)を利用してみてください。
本記事で紹介した「サブマリーナ」「シードゥエラー」「ディープシー」は、それぞれが異なる特徴を持つロレックスのダイバーズウォッチです。防水性能やベゼルの目盛り、サイクロップレンズの有無などに明確な違いがあり、使用する環境を想定して細部にまでこだわって設計されています。本格的に使用するのであれば防水性能やベゼルの目盛り、日常使いすのであればケースサイズやデザインなどに注目して理想的なモデルを選んでみましょう。