2025.5.20
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ロレックスを代表する人気モデルである「コスモグラフデイトナ」はロレックスで唯一クロノグラフ機能を搭載しているのが特徴です。3つのインダイヤルを備えた個性的なデザインや資産価値の高さも大きな魅力ですが、「コスモグラフ」という名の意味がよく分からないという方も多いかもしれません。本記事では、「コスモグラフデイトナ」の「コスモグラフ」の意味や開発の経緯などについて紹介します。
「コスモグラフデイトナ」は1963年に誕生して以来、ロレックスのなかで根強い人気を誇っており、現在ではロレックスを象徴するモデルのひとつにもなっています。ここでは、「宇宙」を想起させる「コスモグラフ」という言葉の意味や由来について解説します。
「コスモグラフデイトナ」の正式名称は「オイスターパーペチュアル コスモグラフデイトナ」と言い、文字盤の12時位置に記載されています。「オイスター」は防水性の高いケースが採用されていること、「パーペチュアル」は世界初の自動巻き機構のことを指しており、そのふたつを組み合わせた完全防水の自動巻き腕時計「オイスターパーペチュアル」であることを示しています。
「コスモグラフデイトナ」の開発が始まった当時は人類初の有人宇宙飛行であるアポロ計画が計画されており、様々な腕時計ブランドがそのアポロ計画でNASAに公式採用される腕時計の開発に取り組んでいました。ロレックスもそのブランドのひとつで、「コスモグラフデイトナ」はアポロ計画に挑む宇宙飛行士に着用してもらうことを目的として開発が始まりました。そのため、「コスモグラフ」という名前は宇宙を表す「コスモ」とクロノグラフを組み合わせた造語であると考えられます。なお、「デイトナ」は1959年にフロリダにオープンした「デイトナ・インターナショナル・スピードウェイ」というカーレースの会場名に由来しています。
アポロ計画のために開発された「コスモグラフデイトナ」は1963年に誕生したものの、NASAが公式腕時計として採用したのはオメガの「スピードマスター」でした。そこでロレックスは「コスモグラフ」の名を残したままレーサー用のクロノグラフモデルとして別のアプローチを始め、1991年には「デイトナ24時間レース」のスポンサーになるなど、「コスモグラフデイトナ」をモータースポーツ向けの腕時計へとシフトすることに成功しました。2013年にはオフィシャルタイムピースとして「F-1」にも参入し、今では数多くのレーサーから絶大な支持を得る腕時計へと成長しています。
「コスモグラフデイトナ」には、クロノグラフ機能やタキメーターベゼルといったほかのモデルにはない様々な機能や特徴があります。ここでは、「コスモグラフデイトナ」の特徴や魅力について紹介します。
ロレックスで唯一のクロノグラフモデルである「コスモグラフデイトナ」には30分積算計、スモールセコンド、12時間積算計の3つのインダイヤルと平均時速が測定できるタキメーターベゼルが備わっています。これらの機能を搭載することによって生まれた個性的なデザインはほかのモデルでは見られないものであり、「コスモグラフデイトナ」のイメージを象徴するものとなっています。
「コスモグラフデイトナ」の現行モデルである「Ref.126500LN」などには、クロノグラフムーブメントの「Cal.4131」が搭載されています。この「Cal.4131」は2000年から2023年の長きにわたって搭載されてきた「Cal.4130」の改良版であり、高い耐久性や72時間のパワーリザーブは維持しつつ部品数を削減したことで小型化に成功しています。
クロノグラフモデルはリューズの上下にプッシュボタンを搭載しているのが一般的で、その構造によりどうしても防水性が低下してしまいます。しかし「コスモグラフデイトナ」ではプッシュボタンがねじ込み式に改良されており、リューズに三重構造のトリプロックリューズを採用したことで防水性を高めることにも成功しています。
「コスモグラフデイトナ」の文字盤には定番のブラックとホワイトの2色に加えてグリーンやアイスブルーなどもラインアップされており、マザーオブパールやメテオライトといった希少な天然素材を使用したラグジュアリーな文字盤もあります。また、本体の素材にはステンレススチール以外にゴールドやプラチナがあり、ブレスレットにはスポーティな雰囲気のオイスターフレックスブレスレットや上品な革ベルトなども揃っています。
「コスモグラフデイトナ」はロレックスの数あるモデルのなかで特に競争率が高く、正規店であっても購入するのが難しいと言われているモデルのひとつです。そのため、中古市場において定価以上の価格で取引されることも多く、その価値の落ちにくさから投資対象として購入する方も少なくありません。近年ではコロナ禍の工場閉鎖や輸出制限などの影響でさらに希少価値が高まっており、高値で取引される状況が今後も続くことが予想されます。
ここでは、「コスモグラフデイトナ」の人気モデルをいくつか紹介します。
「Ref.126500LN」は「コスモグラフデイトナ」の誕生から60周年を迎えた2023年に登場した第7世代モデルです。2023年には「コスモグラフデイトナ」の全シリーズがフルモデルチェンジを遂げ、セラミックベゼルにステンレスの外枠が追加されるなど細かなアップデートが加えられました。ムーブメントには「Cal.4130」を改良した「Cal.4131」が新たに搭載されています。
「コスモグラフデイトナ」の第6世代モデルである「Ref.116500LN」は、耐蝕性や耐傷性に優れる「セラクロムベゼル」が採用されているのが大きな特徴です。文字盤はブラックとホワイトの2色展開で、ホワイト文字盤ではインダイヤルの縁取り部分が従来のシルバーからブラックへと変更されました。これによって文字盤全体のコントラストが強調されて視認性が大幅に向上しており、全体的にメリハリの効いたデザインに仕上がっています。
2000年に登場した第5世代モデルの「Ref.116520」は2016年まで生産されたロングセラーモデルで、ロレックス初の完全自社製クロノグラフムーブメント「Cal.4130」を搭載しています。マイナーチェンジを繰り返しながら長期間生産されたため製造時期によってデザインや仕様が微妙に異なっており、「アイボリーダイヤル」と呼ばれる希少な初期個体も存在します。
「コスモグラフデイトナ」の第4世代モデルの「Ref.16520」は手巻きから自動巻きへの転換期に当たるモデルで、1988年から2000年までの約12年間製造されました。ゼニス社の「エルプリメロ」をベースとした自動巻きムーブメント「Cal.4030」が搭載され、サファイアクリスタル風防を採用したことで防水性能は100mまで向上しています。
1971年に登場した第3世代モデルの「Ref.6265」は1988年まで生産され、「手巻きデイトナ」の完成形として歴代の「コスモグラフデイトナ」のなかで根強い人気を誇るモデルです。バルジュー社製の「Cal.72」をロレックスが独自に改良した「Cal.727」が搭載されており、スクリュー式のプッシュボタンを採用したことで50mの防水性能を実現しています。
「Ref.6265」と同時期に生産された「Ref.6263」は「Ref.6265」と同様にアンティーク市場で非常に高い人気を誇るモデルのひとつです。「Ref.6265」のメタルベゼルに対し、「Ref.6265」にはプラスチックベゼルが採用されており、ムーブメントや防水性能、プッシュボタンなどの仕様は「Ref.6265」と同じとなっています。
中古ブランドショップのALLU(アリュー)ではロレックスの人気モデルを数多く取り扱っており、本記事で紹介した「コスモグラフデイトナ」の品揃えも豊富です。オンラインショップで気になった商品を店頭に取り寄せて実際に着用することもできるため、「コスモグラフデイトナ」をお探しの場合にはぜひALLU(アリュー)を利用してみてください。
ロレックスの象徴的な存在である「コスモグラフデイトナ」はアポロ計画に向けて開発されたものの、NASAから公式に採用されることはありませんでした。そのため、ロレックスは「コスモグラフデイトナ」をプロレーサー向けのクロノグラフモデルとして売り出すことにシフトし、著名なレースのスポンサーになるなどして徐々に知名度を上げていきました。ロレックスの数あるモデルのなかで特に人気の高い「コスモグラフデイトナ」は機能性やデザイン性だけでなく資産価値も非常に高く、「キングオブロレックス」としての価値を今後も保ち続けるでしょう。